建物の改修や解体の際、アスベストの含有を確認する必要がありこの事前調査は2020年頃から義務化されてます。2022年にはその結果を都道府県や労働基準監督署などに報告することが必要になりました。検査や報告を怠ると大気汚染防止法に基づき罰金を科されたり工事に対する補助金が得られないとされます。石綿とも呼ばれるアスベストはかつてはビルを初めとした建物に保温断熱目的に用いられてました。
しかし人体への有害性から2006年頃に使用、提供や譲渡、輸入、製造が禁止されました。石綿の繊維は人間の毛髪の直径よりも細く、飛散すると空中に浮遊しやすく容易に人間の肺へと侵入します。この繊維は丈夫で変化しにくい性質を持つため、長期間肺の中に滞留してしまいこれにより肺がんや悪性中皮腫を引き起こすと言われます。人への健康被害を避けるため調査は必要であり、規制された2006年以前の建築物にはアスベストが含まれる恐れがあため事前に確認しなければなりません。
工業製品として利用されてたアスベストはクリソタイルとクロシドライト、アモサイトの3つとされかつては前述の3つを指してました。しかし2008年頃にアンソフィライト、トレモライト、アクチノライトの3つも石綿として追加され現在では合計6種類の含有調査が必要になりました。もし検査の結果石綿の含有が確認された場合、除去は必須であり場所によって差はありますが20万円から数百万円の費用がかかるとされます。