アスベストは様々な特性の中で良質な素材であり、いろいろな分野で活用されて来ました。しかし、健康被害があることが判明したことで規制が行われ2006年には全重量の0.1%を超える石綿が含まれる素材の製造はもちろん、使用や譲渡・輸入などが禁止されました。これに伴い2006年よりも前に建築されている建築物を解体するときには、アスベストの利用の有無を必ず調べること、そして適切な方法で除去するなどの義務付けが行われました。2040年頃にはアスベストでもある石綿が使用されている解体工事のピークを迎えるともいわれており、2023年時点ではその数は上昇傾向になるものの、ピークを迎えるタイミングよりも少ないので今後も様々な規制が行われたり法律の改正が行われる可能性があるといっても良いのではないでしょうか。

また、2023年10月1日からは解体工事前の行われるアスベストの使用の有無を調べるときには資格を持つ人がやらなければならない、このような義務付けがスタートします。資格は、石綿含有建材調査者と呼ぶもので一戸建て・特殊・一般、3つの区分に分かれています。一戸建ての場合はマンションの専有部分も含まれるのですが、店舗や工場などは携わることはできない、逆に一般と特殊の名が付いている石綿含有建材調査者は、工場や店舗、そして住宅といった具合に幅広い建造物の事前調査に携われるなどの違いがあります。なお、資格を取得するためには建築に関する実務経験が2年以上必要、これにより講習を受ける条件が整い、講習終了後の試験で合格することで資格を貰える流れになります。

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